こんにちは
お客様のお話です。
X様には、高校1年生の息子さんがいます。
息子さんに、小さい頃から、
あるスポーツをするような環境を作ってきました。
競技で結果を出せず、あまり悔しいとも思わない、
他の子と戦うのはイヤ…
そんな息子さんも、
小さい頃は、お母さんがやってほしいと希望する、
そのスポーツを楽しんでいたのに、
年月が経つにつれ、興味が薄れてきました。
中学にあがり、他の部活をやりたいと
母であるX様に伝えましたが、
X様は「長く続けることに価値がある」と言い、
息子さんがやりたかった、新しいスポーツを始めることを
認めませんでした。
それから3年経ちましたが、
今も、親が勧めるスポーツをやり続けているものの、
回数は減り、自分から積極的にやる感じではなくなりました。
X様は言います。
「続けることに価値がある、ということをわかってほしい…」
さて、皆様はどう思いますか?
あなたが、Xさん(母親)の立場だったら、
どうしますか?
あなたが、息子さんの立場だったら、
どう思いますか?
オーストリアの精神科医アルフレッド・アドラーは、
フロイト、ユングと並ぶ心理学者です。
アドラー心理学がまとめられた本
「嫌われる勇気」では、
自分のあり方や他者とのコミュニケーションについての
ヒントが散りばめられています。
今日はアドラーの本から抜粋します。
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以下、岸見一郎・古賀史健著 「アドラーの教え 嫌われる勇気」より抜粋
・人は、対人関係の中で「私は正しいのだ」と確信した瞬間、
すでに権力争いに足を踏み入れている。
・私は正しい。すなわち相手は間違っている。
そう思った時点で、議論の焦点は「主張の正しさ」から
「対人関係のあり方」に移ってしまう。
・「私は正しい」という確信が「この人は間違っている」との思い込みにつながり、
最終的に「だから私は勝たなければならない」と、勝ち負けを争ってしまう。
・主張の正しさは、勝ち負けとは関係ない。
あなたが正しいと思うなら、他の人がどんな意見であれ、
そこで完結するべき話。
・ところが、多くの人は権力争いに突入し、他者を屈服させようとする。
だからこそ「自分の誤りを認めること」をそのまま「負けを認めること」と考えてしまう。
・負けたくないとの一心から自らの誤りを認めようとせず、
結果的に誤った道を選んでしまう。
・誤りを認めること、謝罪の言葉を述べること、権力争いから降りること、
これらはいずれも負けではない。
・勝負や勝ち負けを外してこそ、自分を正し、自分を変えていくことができる。
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肉体を持って生きる以上、どんな人も、
学びの途中であり、完璧ではありません。
親であっても、学びの途中です。
親の考え、価値観も、前世や先祖含め、親の環境から作られたもので、
つねに、正しいとは限りません。
でも、途中で、間違いだったかもしれない…
と気付いたら、
それを認められるか、それを伝えられるか、
訂正できるかによって、
周囲への影響を、最小限に抑えることもできます。
さて、親は、子を育てるという役目もあるために、
特に、思考が発達していない時期(6歳以前)などは、
子供の問題に介入せざるを得ないでしょう。
しかし進学し、年を重ねるにつれ、
子供から大人に変わる、「依存」から「自立」という
テーマが出てきます。
X様の息子さんは、お母さんの望むスポーツを
10年近く続けてきました。
ちなみに、そのスポーツで収入を得るのは
プロであっても難しい現状です。
X様は、自分が正しいと思い込んでいたため、
これまで、息子さんの意見に、
まったく聞く耳を持っていませんでしたが、、
鑑定を進めるうち、
ご自身の思い込みに気付いてくれたようでした。
その後、息子さんと時間をとり、
話してくださったそうですが、
「今さら遅い。今からやりたい部活に入っても、もうついていけない」
「だから、もう言わないでくれ」
「これまでと同じように、△△はやりたいときにやるから」
そんなふうに、息子さんに言われたそうです。
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以下、「嫌われる勇気」より抜粋
・自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、
いったい誰が自分のために生きてくれるだろうか。
・他者からの承認を認め、他者からの評価ばかり気にしていると、
最終的には他者の人生を生きることになる。
・あなたが他者の期待を満たすために生きているのではない。
他者もあなたの期待を満たすために生きているのではない。
よって、相手が自分の思うとおりに動いてくれなくても怒ってはいけない。
それが当たり前である。
・これは誰の課題なのか?
・子供が勉強するのかしないのか。友達と遊びに行くのか行かないのか。
これは「子供の課題」であって、親の課題ではない。
・あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと、
あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること、によって引き起こされる。
・課題の分離ができるだけで、対人関係は激変する。
・誰の課題かを見分けるのはシンプル。
「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」
・子供が勉強しないという選択をしたとき、その決断によってもたらされる結末は?
・「あなたのための思って」という言葉はどうか。
自分の目的、世間体や見栄、支配欲を満たすためではないか。
・あなたのためではなく「私のため」という欺瞞を察知するからこそ、子供は反発する。
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いかがでしょう…
子供が成長するにつれ、依存から自立に変わるとき、
すごく大事な視点ではないでしょうか…
注意点として、アドラーは、課題を分離する際、
放任主義をすすめているわけではありません。
放任とは、子供が何をしているか知らない、
「知ろうとしない」ということ。
そうではなく、子供が何をしているのか知った上で見守ることが
大切だといいます…
勉強なら、それが、本人の課題であることを伝え、
もしも本人が勉強したいと思ったときは
いつでも援助する用意があることを伝えておく…
けれども、子供の課題に土足で踏み込むことはしない。
頼まれもしないのに、あれこれ口出しはしない…
これは、親子関係に限らず、周囲の人間関係にも当てはまります。
パートナーや友人、大切な人だと思えばこそ、つい
自分の考えを押し付けているかもしれません。
今、誰かとの関係で、ストレスを感じているなら、
少し間をおいて、冷静になってみるとよいでしょう。
自分が正しいと思いすぎていないか。
相手に勝とうとしていないか。
相手は、なぜ抵抗するのか。
何がそうさせているのか。
相手は、正しいと思いすぎていないか。
自分に勝とうとしていないか。
私は、なぜ抵抗するのか。
何がそうさせているのか。
自分のあり方や相手との関わり方は、
気付いたときから、変えられます。
問題がおきた相手から離れてしまえば、楽かもしれませんが、
それ以上の成長もありません。
できれば、起きたことから、気付きを得て、
プラスにしていきたい…
誰ともつながらず、
1人では気付きも得られません。
出会ったご縁を大事にして、
互いの成長につなげていきたいものです
アドラーは、弟子との対話を通じて、多くの気付きを得ていきました。
問題がおきたときは、
自分も相手も、互いに不信感をもって、
怖れていたりしますが…
できれば、自分から恐怖を手放して、
歩みよっていけるとよいですね。
相手の準備ができていないときは、
時間がかかるかもしれませんが、
あなたの勇気ある行動は、これまでの思い込みを超えて、
きっと、新しい未来につながっていくことでしょう
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